施術時間と刺激量について

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【見ただけで分かってしまうのは…神さま!?】

伝統的な鍼灸の診察方法に「四診」というものがあります。

  • 望診:患者さまの顔色、雰囲気など身体の全体的な様子を見て観察すること
  • 聞診:声や話し方、匂いなどから推察すること
  • 問診:患者さま本人に直接訪ねて様子を伺うこと
  • 切診:実際に患者さまに触って、身体の状態を診て判断すること

という4つからなります。

私が学生時代に習った先生は「切診しないと分からない鍼灸師は普通。神様のようなレベルになると望診だけで全てが分かってしまいます。皆さんも望診だけで全てを見通せるように努力・研鑚を積みましょう」なんて言っていた気がします。

実際にそんな鍼灸師が実在するのかは分かりません。
そして私はこの全てを総動員して判断しています笑
ただ、パッと見ただけで全てが分かってしまったら…すごいですよね✨
その境地を目指して鍛錬している最中です😊

【刺激も強すぎ・多すぎは良くない】

日々現場で働いていると、色々な患者さまに遭遇します。

「強く揉んで欲しい」
「時間長くやってほしい」
「鍼をたくさん打ってほしい」

こういう要望を持った方は割とたくさんいます。
ただ、私はそういった意見にはあまり耳を傾けません😅
なぜなら『施術は長ければ良い』ものではなく『刺激量は多ければ多いほど良い』というものでは無いから。

鍼灸においての刺激量は「1本あたりの刺激量×本数」です。
つまり「どんな太さや長さの鍼をどのくらいの刺激量で何本くらい打つか」ということで決まります。
専門学校時代からこういったことは座学では学びますが、実際に現場で働いてみると、この「刺激量の調節」によって患者さまの反応や効果の出方もかなり違うという事を今までの臨床での経験からたくさん学びました。

ただ、そこに至るまでにたくさんの失敗もありました。

【専門学校の時代の実験】

「人はどのくらいの刺激量なら平気でいられるのか」
という実験を専門学校の学生時代に、友人の身体で試したことがありました。
確か背面だけだったと思いますが、30分以上かけてじっくりと250本ほど鍼を打ちまくりました。
そして、その後友人の体にどんな変化が起こるのか見てみたかったのです。

その結果、かなりのダルさが出て数日間続き、友人はしばらく辛そうでした。
例え1本1本の刺激量は学生レベルの鍼の刺激量だったとしても、数が増えれば当然トータルの刺激量は増えます。
友人には気の毒でしたが、これは私にとって非常に貴重な体験でした。

座学ではこういったことは学んでいましたが、実際それを目の当たりにすると「刺激は多ければ良いというものでは無いんだ」と実感しました。

【ぎっくり腰の患者さま】

免許取得後1年目か2年目くらいだったかに担当した患者さまのことも強烈に印象に残っています。

慢性的に腰痛持ちの方がぎっくり腰をやってしまって、その方に鍼をしました。
痛みでうつ伏せに寝ることができなかったため、座位で鍼をしました。
「痛すぎてどうにもならないからガッツリやってほしい」という要望が合ったので、私も当然「何とかしてあげたい」という気持ちで考えられることを全てやろうと思いました。

そして座ったままで30〜45分ほど強刺激の施術をした結果、その患者さまは脳貧血になってしまいました。
倒れないように体を支えたので倒れはしませんでしたが、危うくベッドから転落するところでした。
なぜそうなってしまったのか?解説します。

鍼をすると、鍼が体内に侵入し一部組織が破壊される→その部分を修復しようと血流が増加します。
その際に発痛や老廃物質を除去します。
鍼灸ではこの仕組みを利用して局所の痛みを軽減しています。

施術の際に寝た状態(臥位という)で鍼をすると体全体が横向きになるため血流は重力に対して概ね並行に流れます。
一方で座位で鍼をする場合、体は縦向きなため、血流は重力に対して垂直に流れなくてはなりません。
そうなると特に頭への血流が悪くなりやすく脳貧血のリスクが上がります。

加えて「ガッツリやってほしい」という要望を間に受けて自分の判断もないまま強刺激な施術をしてしまった結果、患者さまのためにならないことをしてしまったのです。

【施術に対する「輝」の考え方】

こういった経験を踏まえて、鍼灸「輝」では刺激量に十分な配慮をしながら施術を行っています。
ですので患者さまからの要望は聞きつつも、それだけに流されず自分で判断して施術を行うと決めています。
基本的に1回の施術では1つの症状と自分の中で決めています。

施術の時間も長くなると、

  • 結果的に刺激量が増えすぎてしまう
  • 患者さまの時間を奪ってしまう

なので、なるべく短く終わらせるという考えで行っています。
鍼1本目でしっかり効果が出せた場合はその次の症状に手をつけることもありますが、基本的にはその時一番辛い症状に対してアプローチします。

なので、

  • 長い時間やってほしい
  • 強い刺激でやってほしい
  • あれもこれも一度にやって欲しい

といった要望の方にはそぐわないかもしれませんが、ご理解いただけるとありがたいです😊

【まとめ】

今回は施術における刺激量や時間に関しての「輝」の考えを書かせていただきました。
なるべく短時間で刺激量も少なく、理想は

  • パッとみただけで患者さまのお悩みが分かる
  • 鍼1本で症状が改善

を目指して日々精進しています😊

辛い腰痛や肩こり、その他でお悩みの方!
ぜひ一度「輝」の鍼灸を体感してみてください!

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